BEST FRIEND
ハルは夏海から離れ、呆然としている夏海を真っ直ぐ見つめた。
「本気で好きなの…。だから、私と付き合って下さい!」
思いっきり頭を下げるハル。
ハルが告白しても夏海の声はいつまで待っても聞こえなかった。少し心配になってハルが見上げようとした時、夏海がハルの頭に優しく手を置いた。
「ごめんな。ハルとは付き合えない」
あ…私振られた。
期待してたわけじゃないけど、もしかしたらっていう思いがどこかにあった。でも振られてしまった。ヤバい。泣きそう。
ハルは涙を見せない為にわざと明るく振る舞った。
「そっか。私こそごめんね。誕生日祝ってもらってテンション上がっちゃって」
「ごめんな…」
「謝らないでよ。振られた上に謝られると倍にショックじゃん。夏海とは親友でいられればいいから。じゃあ、また明日ね」
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