BEST FRIEND

自分の事のように笑顔を見せるハル。正直夏海の事なんて気になってなかった。でもそんなハルを見て夏海は冷静な声を出す。
「ホントにそう思ってんのか？」
「当たり前じゃん」
何で夏海がそんな事聞いて来たのか分からないけど、ハルは秋奈ちゃんの気持ちも冬馬に告白する事も知ってたから、その恋が叶ってくれて本当に嬉しい。同性同士の恋は無いと言っていた冬馬が秋奈ちゃんを受け入れてくれた事も嬉しい。
「親友の恋だよ？嬉しいに決まってるじゃん」
「自分の恋は叶わなかったのに？」
「……」
一瞬忘れていた。私は夏海に振られたんだ。でも、
「それとこれとは別だよ。たとえ私の恋が叶わなくても、冬馬と秋奈ちゃんが幸せになってくれれば私は嬉しい」