BEST FRIEND
日曜日の夕方、ハルはこの間買ったピンクのワンピースを着て玄関でブーツを履いた。
自分の好きな服は何だろうと色々考えた結果これに決まった。自分でも気に入ってるし、夏海も可愛いと褒めてくれた。
と、ハルがブーツを履いて立ち上がると、お父さんが後ろから声をかけて来た。
「ハル、こんな時間から出かけるのか?」
「うん。夏海とご飯食べに行くの」
「よくその名前聞くけど、どんな子なんだ?」
お父さんは会った事ないんだっけ。お母さんはこの間ハルのお見舞いに来てくれた時に会ったけど。
ハルがどう説明しようか迷っていると、奥からお母さんが出て来た。
「とてもいい子よ。成績優秀で学校の人気者。ハルが体調崩して休んだ時もお見舞いに来てくれて、とても礼儀正しい子だったわー」