BEST FRIEND
夏海とたくさん話しをして恵さんの様子とかも聞きたかった。来れなくなった理由は知らないけど、夏海に会いたかった。
泣き出すハルの背中を優しく撫でながら冬馬が口を開く。
「やっぱり、ハルはまだ夏海の事が好きなんだね」
「……」
好きだよ。まだ諦めてない。諦めきれない。だから会いたかった。会って、夏海と同じ時間を過ごしたかった。
でも夏海は来てくれなかった。
レストランの明かりが消えるまでハルは冬馬の胸の中で泣いた。
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