BEST FRIEND
「ハルがバイクに跳ねられたって聞いて急いで病院に駆け付けて…。そしたらもう手術は終わってたけど、ハルは意識不明で…。すごく怖かった…ハルも恵みたいになったらどうしようって、ホントに怖かった…」
「夏海…ごめんね」
夏海の細い肩が小さく震えてる。ホントに怖かったんだな。
恵さんの事もあったから余計に怖かったんだろう。
「頼むから、ハルだけはどこにも行かないで…。私を置いて行かないで…」
ハルは震える夏海の肩を包み込む。
「どこにも行かないよ。私はずっと夏海の傍にいる。約束する」
「ハル…」
そして夏海はハルにキスをした。
「見られたらマズイよ…」
顔を真っ赤にするハルとは違い、夏海はニッコリと笑って頭を撫でる。
「見られてもいいよ。ハルだけは手放さない」
「もう…」
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