BEST FRIEND

「これから毎日、恵に会いに来ていいですか？」
「キミは恵の事を気にしなくていい。キミのような若い子に背負わせる訳にもいかない…」
「いえ…」
背負うとかそんなものじゃない。
恵は私の愛する人だ。
「私が恵に会いたいんです。だから許して下さい」
夏海が頭を下げると両親は顔を見合わせ、夏海の申し出を受け入れてくれた。
その日から夏海は毎日学校が終わると病室に通い、目を覚まさない恵にその日あった事などを色々話した。
それは夏海が高校に入っても変わらず、高校に通うようになってからは親友の事を話す事が多くなった。
そして今日も恵の手を握りながら話をする。
「今日さ、ハルから告白されたよ」