BEST FRIEND
夏海は私達の所まで来るとすぐ冬馬を白い目で見た。
「冬馬…お前寝坊しそうになっただろ」
「え!?何で分かったの!?」
「誰が見ても分かる」
夏海に突っ込まれ冬馬は「むー」と唸りながら髪を直す。それだけボサボサだと手じゃ直らないな。
ハルが冬馬を見て笑顔を浮かべていると、夏海は周りをキョロキョロと見回している。
「そういや、ハルはまだ来てないのか?」
「え?」
目の前にいるのに何でそんな事言うんだろう。さっき「おはよ…」って挨拶もしたのに。
と、冬馬がクスクス笑いながらハルを指差す。
「ここにいるよー」
夏海は夏海で意地悪な笑みを浮かべる。
「ホントだ。ちっこいから見えなかった」
それを聞いた瞬間ハルの怒りが頂点に達した。どうせ私は二人や一般の女子高生より身長が低いですよ!
< 5 / 273 >

この作品をシェア

pagetop