BEST FRIEND
ハルの必死な反論も無視して二人はお弁当に箸を伸ばす。
「いただきまーす」
「いただきます」
二人が最初に取ったのは玉子焼きで、同時に口に運ぶ。
「お?」
「美味しくない?」
ドキドキしてハルが聞くと、夏海が一言だけ呟く。
「美味い」
「ハル!この玉子焼きすごく美味しい!」
「本当?良かったー」
喜んでもらえて良かった。朝早く起きて作った甲斐がある。
「正直人にお弁当食べてもらうの初めてだったから、ちょっと心配だったんだー」
すると夏海は、
「心配する事ないよ。これはお世辞抜きで美味しい」
「ありがとう」
「ハルはいいお嫁さんになるな」
「な、何言ってんの」
急にそんな事言われたら恥ずかしくなる。しかも夏海に…。
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