BEST FRIEND

光を辿ると、山と山の間から夕日が顔を出すところだった。
「夏海見て！夕日」
「おー綺麗だなー」
「でしょう？何かドラマのワンシーンみたいだね」
「て事は、私とハルが恋人って事か？」
「え！？い、いや、別にそんなつもりで言ったんじゃないけど…」
夏海の言葉にかなり動揺した。そういえば今私夏海と二人っきりだ。ヤバイ、そう思ったら何か夏海を意識してしまう。
そしてハルは思いきって聞いてみた。
「もしそうなら、夏海は嫌？」
「ハルが恋人かー…」
夏海はしばらく夕日を見つめ考えた。夏海が考えてる間もハルの心臓はドキドキしていて、夏海の答えが怖かった。
やがて夏海は夕日からハルに視線を移し、
「うん。悪くないな」
「……」
ハルの胸が大きく高鳴った。