BEST FRIEND
ハルは夏海を睨み付け、精一杯背を伸ばす。
「絶対嘘!絶対わざとだ!しかも私も夏海に挨拶したのに夏海挨拶してくれないし!」
子供みたいな事を喚き散らすハルに夏海は声を上げて笑い、ポンっとハルの頭の上に手を置く。
「おはよ、ハル」
「……」
夏海の手は温かくて、手を置かれると胸がドキドキする。体温も熱くなって来て、きっと私の顔も真っ赤だろう。
それを夏海に見られたくないハルは顔を伏せた。
「またそうやって子供扱いする…」
「ハルは子供だろー?」
その言葉にまたハルは顔を上げた。せっかく人がいい気分になってたのに!
「違う!もう、夏海のバカ!」
「はは。さーて、ハルで遊んだし、そろそろ行くか」
「何よ、それー」
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