BEST FRIEND
夏海の言葉が嬉しくて、夏海の笑顔が綺麗で、このまま告白してしまいそうになる。
でも夏海の言葉は「もしも」だから、まだ確信は持てない。
それでもハルは嬉しくて自然と顔が綻んでしまう。それがバレないようハルは口を開いた。
「そういえばさ!観覧車が頂上に来た時にキスすると幸せになれるってホントかなー?」
「えー?あんなのただのキスしたいだけの口実だろ?」
「そうなのかな?でも好きな人と幸せになれるかもしれないなら、試してみたいね」
「試したい相手でもいるのか?」
「え?」
試したい相手ならすぐ目の前にいる。夕日に照らされたその綺麗な頬や、整った唇にキスしてみたい。
ハルがボーッと夏海に見とれていると、夏海は頭の後ろで両手を組んで笑う。
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