BEST FRIEND

「んな訳ないか。ハルはお子ちゃまだから、まだキスなんて早いな」
その言葉にハルはカチンと来た。
「子供扱いしないでって！私だってキスしていい年だもん！」
キスしていい年って、自分でもよく言ってる事が分からなかった。でも高校生なんだから早くはないと思う。
「ハルには恋なんて早いって」
まだ言うか。
「勝手に決め付けないでよ！じゃあ夏海はキスした事あるの？」
「キスねー…」
そのまま夏海は景色に目をやって黙ってしまった。
「あるの…？」
なぜかハルの心は不安になった。夏海には恋人がいないって知ってるけど、それは今の話で、出会う前はいたかもしれない。夏海は綺麗で顔立ちも良くて性格も付き合いやすいから、いないほうがおかしいけど、夏海にもし恋人がいたら嫌だ。ずっと私の親友でいてほしい。