BEST FRIEND
何でしてしまったんだろう。今までみたいに笑ってそのまま流せば良かったのに…。
そっと夏海を見ると、夏海は無表情で景色を見ていた。何を考えているのか分からなかったけど、その横顔は夕日に照らされただ綺麗だった。
それから観覧車が地上に着くまでハルと夏海は無言のままで、その時間がすごく長く感じた。
観覧車から降りて冬馬と合流すると、もう体調が復活したのか冬馬は元気になっていた。
「お帰りー!どうだった?景色綺麗だった?」
夏海にキスしてしまったショックと後悔で顔を上げられないハルに変わり夏海が答えた。
「ああ、綺麗だったよ。お前こそ大丈夫なのか?」
「うん!バッチリ回復したよ!あれ?ハルどうしたの?」
顔を覗き込んで来る冬馬。
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