BEST FRIEND
ハルは慌てて顔を上げ両手を振った。
「ううん。何でもないよ。そろそろ帰ろうか。遅くなっちゃうといけないし」
私からした事だけど、夏海と一緒にいるのが気まずい。
「えーせっかく回復したのにー」
「明日も学校だろ。今日はもう帰ろう」
「ちぇー」
冬馬には悪いけど、今日は早く帰りたい。夏海はいつもと変わらず普通にしてるけど、いきなりキスした私の事をどう思っているのか分からない。そして夏海は、観覧車から降りてから一度もハルと目を合わせてくれなかった。
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