隣の兄ちゃん
別に友達つくったって陰でその人の悪口言うでしょ。
そんなんだったら、友達なんていらない。
ただ向こうは友達だと思ってるかもしれないけど。
「おい」
後ろからふと声をかけられた。
「なに?こうへい」
相手はクラスメイトの吉田弘平だった。
「ゆずっていつも友達と遊ばねぇよなあ。家厳しいの」
「うん。ちょっと厳しいんだぁ」
全然厳しくないけどね。
うち自由だし。
親とか家いないし。
「そっか。大変だな〜。でもゆずってバカだよな??」
笑いながら話すこうへいに少しむかついた。
「あはは〜!勉強なんかしてないからね〜」
何で笑いたくないのに笑ってんのあたし・・・。