隣の兄ちゃん




そしてあたしは無意識に…




「いってきます!」




と、答えていた。




“いってきます”





この言葉もずっと言ってなかったな…。




言ってくれる人も、言う人もいなかったから。






そして夜沢さんは、一瞬びっくりしたような顔をしてすぐににっこり笑い、会社へ行った。






…何にびっくりしたのかな…。




あたしはそんなことを思いながら校舎へ向かった。





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