隣の兄ちゃん
ある日、両親が家にいた。
あたしは嬉しくて嬉しくて2人がいるリビングに行こうとした。
だけどなんだか様子がおかしかったんだ。
あぁ、ケンカしてるんだ。
久しぶりに皆そろっているのに。
静かに耳を傾けると、怒鳴っていたのは父親だった。
「なんで柚稀の世話していないんだ!母親だろ!」
そんな父親の声。
「私だって忙しいの。あなたが面倒みたらいいじゃない」
冷静にそう答える母親。
あたし、いい子にしてるよ?
誰にも迷惑かけてないのに。