Someday never comes...
ひーくんは、わたしの沈黙で答えを受け取ったらしく、ふ、と笑ってまたボールをいじりはじめた。
「さみしいじゃなくて嬉しいって思わなくちゃいけないんだよね」
「まあ、普通はな」
「でもね、嬉しいより寂しいの方がずっと大きいの。
なんでわたしこんな嫌な子なのかな…」
「なっちゃん、それは違う」
ひーくんは一瞬だけわたしをまっすぐに見て、ぴしゃりと言った。
そのあとは何事もなかったようにボールをつく手は休めない。
「なっちゃんが寂しいって思わない方がおかしいんだ。
だって一緒に暮らしてたんだろう?ひとつの家族と変わらないんだ。それがいなくなるんだから寂しいのは当たり前」