運 命
 ギターの先生と楽しそうに話しているのは,男の人2人。どちらも私より年上なのは間違いないけど,そのうち1人は割と年が近いような感じだ。もう1人は,ギターの先生と同じくらい―30代半ばといったところ。どちらもそれぞれかっこいいけれど,やっぱりギターの先生がいちばんだ。
…にしても,あの3人の関係がさっぱり掴めない。
と,そこでピアノの教室のドアが勢いよく開いて,ピアノの先生が顔を出した。
「あら,遅いと思ったらもう来てるんじゃない!ほら,始めるわよ!」
「あ…はい。」
私は3人の男衆から無理矢理目を離すと,ピアノの教室へと入っていった。
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