『想いのカタチ』 (短編小説)
佐野:「俺はかわいいと思うけど?」
3人:「は?」
3人は同時に同じ音を発した。思わず顔を見合せ 腹を抱えて笑い転げた。
佐野:「何で笑うんだよ」
武田:「だって…蒼だぜ??俺には近すぎて女に見えねぇよ(笑)」
佐野:「そうかなぁ…」
武田の言う通り 一緒にいる時間は長過ぎる。お互いに時間を共有し過ぎたせいか、まるでお互いが『もう1人の自分』のような存在だ。そんなやり取りをしていると、武田の携帯が鳴った。同じクラスの友達が噂の彼女を遊びに誘ったらしく、その報告だった。
武田:「俺も今すぐ行くよ!!」
ニタニタしながら携帯を切るや否や、奈々沢と佐野にも声を掛けた。つれない佐野をあっさり残し、2人は軽い足取りで去っていった。