『想いのカタチ』 (短編小説)
振り向けば
辺りに涼しい風が吹き抜ける10月。色とりどりの落ち葉が風に舞いながら、少し寂しそうな音を立てる。放課後、久しぶりに奈々沢と2人で家路を辿った。
一ノ瀬:「ねぇ、タケは?バイト?」
奈々沢:「渡の所じゃねぇか?」
一ノ瀬:「そっか…」
奈々沢:「……」
一ノ瀬:「怒ってる?」
奈々沢:「何でだよ(笑)」
一ノ瀬:「渡とは…話してる?」
奈々沢:「……」
一ノ瀬:「…私もなんだ…」
奈々沢:「何か…タイミングがな(笑)」
一ノ瀬:「…はぁ…どうしよ…」
奈々沢:「ところで、思い出した?」
一ノ瀬:「何を?」
奈々沢:「例の夢だよ」
一ノ瀬:「…あぁ…(苦笑)」