『想いのカタチ』 (短編小説)

一ノ瀬:「もうイイよ、そのコトは」
奈々沢:「お前がいねぇと、やっぱ調子出ねぇんだ(笑)」
武田:「まぁ…俺たちは『4人で1人』みたいな所…あるしな」
一ノ瀬:「…ね?…渡…」

佐野は黙ったまま俯くと 大きな溜め息を吐いた。

佐野:「…そっかぁ…とうとう思い出したか…」
一ノ瀬:「うん」
武田:「これでスッキリだな(笑)」
佐野:「俺にしとけば良かったのに(笑)」
奈々沢:「どういう意味だよ!?」
佐野:「お前みたいなヤツが相手じゃ、追々後悔しかねないだろ?(笑)」
武田:「まぁ…いわゆる『天然バカ』だからな(笑)」
奈々沢:「なっ!?なんだよ!!俺は至って普通だ!」
一ノ瀬:「…ちょっと分かるかも(笑)」
奈々沢:「何なんだよ蒼まで!!…せっかく待っててやったのに…」
武田:「まぁまぁ(笑)」

冬の匂いが立ち込める夕暮れに4人の影が並んだ。いつまでも、ずっとこうして並んで歩いて行きたい…。心の奥で呟いた。



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