大好きな君へ
和也はしばらく、あゆの事を見つめて・・


あゆを引き寄せてキスした。




「・・・!?」




強く押し付けられた和也の唇。
ファーストキスだった。





唇が離れたかと思うと、あゆの事を強く抱きしめた。




誰かに抱きしめられるのなんて初めてだった。
その頃のあゆの心臓は、どうしようもないくらいにドキドキしてて。




「妹として・・・なんて言って御免な。」




何で謝るの?
そんな事に怒ってるあゆが悪いんだよ?




「ほんとうは・・・」





「無理しなくって良いって!!」




和也が言おうとしている事あゆにはすぐに分かったよ?
無理してるって事もすぐに分かったよ?

無理してる告白なら、そんな中途半端な告白ならあゆには、要らない。



「え・・・・?」



「和也、分かりやすいよ。」





自然と涙が溢れてくる。
おかしいな・・・。あの時は我慢できたのに、今は何で?

あゆは・・・・・和也の事で涙を出すぐらい和也の事を好きになってたんだね。
自分でも、気付かなかった。

こんなに和也の事、好きになってたなんて。

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