大好きな君へ
「分かりました。気をつけます」




こんなの適当に返してれば良いんだ。




正直、今のバイトは楽しくない。
同じ年の子は一人も居ないし、あゆを除いて皆、大人だった。




おじさんばかりだと思ってた頃、君と初めて出会った。
店に入ってくる君は大人と間違えるくらいに
格好良くて、大人っぽくて。



入ってきた君に思わず見とれてた。
何もかも忘れて、バイト中だということさえ忘れて。





君は真ん中のカウンターに座った。
友達と話している時に分かった名前。


和也___




和也って言うんだ。



それから和也って心の中で呼ばせてもらってた。




あゆは奥さんに睨まれてたからすぐに水を持っていった。





「ねえ、君いくつ!?」



素直に驚いた。
バイト先で年齢聞かれたのは初めてだったから。

酔っ払ってるおじさんにもさすがに聞かれなかった。





「…高二の17です。」




「同い年じゃん!!名前は??後、学校何処??」



初対面なのに…
しかも、客と店員なのに、教えちゃって良いのかな。

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