大好きな君へ

矛盾

それから和也は、あゆが居る時だけ店に来てくれていた。
同じ店に何回も来てよく飽きないなって何時も思うけど、
あゆはそんな和也に惹かれていた。



和也の、分かりにくい優しさが凄く嬉しかった。





和也とは、もう普通に話したりして。
和也一人のときは何時も一緒に帰っていた。



和也とあゆの家は正反対だけど、和也は何時も送ってくれてる。
あゆが何時も断ってたら、[ちょっと遠回りになるだけだから大丈夫]
って言ってくれてた。




今日も、あゆは和也と帰っていた。





「洋さあ、彼女できたみたいで、この頃付き合いわりーんだよ。」




だから、最近一人だったんだ。





「そっそっかあ。」






店の中ではつまらずに話せるのに、二人になってみると
凄い緊張して話したい事も頭から消えてしまう。




「あゆちゃん、今緊張してる?」




何で和也はその通りに当ててしまうんだろ。
あゆが見え見えな態度してるからなのかな?





「しっしてないって!!」




ほらまたつまった。
絶対、嘘付いてるって分かるよね。



いくら鈍感な人だって分かるよね。


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