大好きな君へ
「俺、あゆちゃんの事好きだわ!」



笑って言ったあの言葉。
和也は本気で言ってたの?





「・・・でも、恋愛対象としてじゃないでしょ?」




「当たり。」





胸が・・・痛んだ。
すごく痛かった。


[当たり]って言われた瞬間胸が[ドキッ]ってした。
このドキドキは嫌なドキドキなのかな。

自分で聞いた答えなのに聞いた事を後悔した。





「じゃあ、何としてあゆの事が好きなの?」




「あゆちゃんは、背が低いから妹としてかな!」




妹。それ、あゆが和也に一番言われたくなかった言葉。
和也の事が、好きだから。言われたくなかった。


妹としてだったら、どうしようもないじゃん。
あゆがどんなに頑張っても、妹としてだったら妹以上に思ってくれないじゃん。


目頭が熱くなってきた。
やばい。あゆ、泣いちゃうのかな?


本当に、やばいよ。
涙が出てしまう。



てか、あゆは何泣いてるの?
そんな事でさえ分からなくなってきた。



「ごめん、あゆ用事あるんだった!!」



明らかに嘘だと分かる嘘。




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