嘘つきな魔法使い
でもミルはまだまだ半人前の魔女。
というより、まだ魔女にすらなっていない。魔女候補生だ。
魔法学校に通っている友達の【リン】に少し魔法を習ったくらいで、魔法もまともに使えない。
さっきも、少し魔法を使っただけで息切れを起こしてしまった。
魔法は、簡単そうに見えて実はかなりの体力を使うものだ。
慣れるまでにはかなりの時間がかかる。
「……早く立派な魔女になってママに会いたいなぁ……」
ミルは壁にもたりかかり、「はぁ…」と小さく溜息をついた。