Long Road
アメリカにいるという気持ちとお酒がいつもと違う気分にさせられたのか、
わたしはその初対面の彼と奇妙に意気投合し、
2時間以上も話し込んでしまった。
おかげで感傷的な気持ちは薄れ、
その彼と別れてホテルの部屋に戻った後も
ぐっすりと眠ることができた。
とはいえ、翌朝目が覚めて、昨夜のことを思い出して、赤面してしまった。
久しぶりに開放的な気持ちになって、
自分でもらしくないぐらい、しかも初対面の人と、
あんなに話し込むなんて。
普段の自分からはありえない。
もっとも、名前も忘れてしまった彼。
韓国人の名前は不慣れで覚えにくい。
きっともう二度と会うことはないだろう。
そう思って、気恥ずかしい昨夜のことを忘れることにした。