Long Road
あんなに若々しく、
まるで少年のようなあどけない風貌だった彼なのに、
急に10年以上も年を取ったかのように見えて、
わたしは少し怖くなった。
大好きだったはずのブルーの瞳が逆に綺麗すぎて、
その瞳に映る自分の姿を感じてそくっとした。
こんな時にわたしは一体何を思っているのかしら。
深く息を吸った。
「・・・ちょっと休息が必要なのかも。
だって、ずっとずっと弾き続けてきたんだから。
わたしだって、そのうちそんなふうに思う時が来るのかもしれない。」
彼は、寂しそうに笑って、少し首をかしげた。
その時のサラサラと金髪の髪が傾く音が、
まるで未だに聞こえてくる気さえする。
思わず、ぶるっと身が震えた。