Clear.




「 龍はね、1人が怪我をすれば
  相手が立てなくなるまで
  けじめをつけにいったわ 」


「 けじめ? 」






・・・立てなく、なるまで?






「 龍達からは喧嘩は売らないの。
 無知の下っ端が手を出して
  かすり傷程度で済んでも
 龍は絶対その倍、返しに行ってた 」





龍弥らしいな・・・
仲間思いで、無駄に強い正義感。
怒ると怖いけど、大切な人のためにしか
彼は怒らない。






「 けど、ね・・山本が喧嘩を売って
  龍がその後始末をしたの。
  ”売られた”って聞いてたから
  いつも通り、倍返しをしに行ったの 」


「 ・・・・っ 」


「 龍は立てなくなった相手に
  初めて山本がしたことを聞いて
  ・・チームは解散 」





俯いた紫さんの目が
・・・寂しそうだった。





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