Clear.
紫さんが最近くれた1冊の本。
何度も何度も同じところで
涙を堪えられなくなる。
「 涙腺、どうなってんだよ・・ 」
龍弥も読んだ本なのに
分かってはくれなかった。
「 赤ちゃん・・・ 」
「 ほしいの? 」
「 いつかは、ほしいな・・ 」
本の中で幸せそうに笑う子ども。
けれど、”現実”はそうではないと
この本が語りかけてくる。
「 うぅ~~・・・ッ! 」
「 泣くなって 」
せっかく赤ちゃんができたのに
産まれてこれなかったり
産まれて名前もつけてもらえたのに
捨てられちゃうなんて・・・
「 ひどいよっ!!! 」