Clear.
「 ・・・どこ行くんだよ 」
投げつけられたクッションを
片手でキャッチして
元の場所に戻すと、
龍弥も準備を始めた。
「 紫さん探しに 」
「 何で? 」
「 風邪かもしれないし・・ 」
人の心配をしすぎて
自分を後回しにしていたら
今頃倒れているかもしれない・・・
「 別にいいけど・・場所分かんの? 」
「 ・・・・う 」
「 歩いていけんの? 」
「 ・・・・うぅ 」
準備を終えた龍弥が楽しそうに
口元を歪ませて、あたしの腕を掴んだ。