Clear.
「 来週、外に行かない? 」
「 え? 」
ずいっと顔を近づけた紫さんは
”傷、その頃には薄くなってるしさ!”
と あたしの手を握る。
「 どう?ここら辺、案内するよ? 」
「 いいんですか・・? 」
ここが何処かも分からないあたし。
彼が、紫さんが、どんな人かも
何も知らないあたしなのに?
──────────他人、なのに?
「 いいのよ!麗華ちゃんは
あたしの妹だから!! 」
「 ・・・ありがとうございます 」