Clear.




差し出された手を
握ってしまう。




あの夜から、優しさしか
与えられなかったあたしは






──────完全に貴方に溺れてた。







「 麗華、お前はもう俺のもんだから 」



「 ・・・・ッ 」



「 俺が弱いなんてバカなことは
  絶対ぇ考えんなよ? 」






龍弥はあたしを引き寄せると
グイッと両肩を掴んで
後ろを向かせた。






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