桜雪
「あれっ~ゆきなじゃ‐ん来てくれたの~?」


警戒心を解くようになるべく明るく振る舞って見せた。

彼女は要領がいいのか俺のその行動を受け止め

それに従った。

俺は周りの奴らに怪しまれないよう腕を組んでみた。

...いや。俺が組んでみたかったのかも。


それから店の奴らに適当な言い訳をし


ゆきなちゃんと店を出た。


緊張しているのか罪悪感からなのか


彼女は顔をあげようとしない。

話題を考えたこのままでは彼女は帰ってしまうかもしれない。


そしたらもう会えないかもしれない。


俺が探している答えが見えなくなってしまいそうな


そうなきがした。


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