背中越しの笑顔
空が夕日に包まれているころ、俺は真由奈に呼ばれて教室にいた。
いつものように呼ばれて、きっといつものようなことをされるんだろうなぁと予測しながら向かった。
「まったく、こういうのはいい加減勘弁してほしいものだよ。」
扉を開けながら中にいると思われる真由奈に叫んでみる。
「ねぇ、りょうすけぇ」
って無視かよ…
「はいはい、そういうのはあっちで一人でやっていてくださいと。」
真由奈がくっつくのを引き剥がすのはいつものことだからなぁ…
また、こんだけのために呼ばれたのか俺…
はぁ、なんなんだろうなこいつ…
まったく不思議ちゃんってこういうやつのことをいうのかなぁ…
 扱いが難しいな…
はぁ・・・
「ん?」
今教室の外に誰かいたような気がしたけど・・・
うーんこんな状況を見られるとなぁ…
勘違いを起こされるな。
まぁいいかなぁ…
帰るか。
「おーい、真由奈先帰るからな。お前ももうこういうことするのやめろよな。」
「えー、いつか絶対私を受け入れてもらうんだもん。」
あぁ、もうなんだっていうんだ。
頭をかきながら教室をでるのであった。
廊下には、人がいたような感じはしなかったのであった。
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