ただ君だけを。
「いやいや。そりゃ断るよ」




あたりまえとでも言いたげな顔をして、俺がさっきまで飲んでいたコーラに手を伸ばす。




「断るような理由なんてあったわけ?」




コーラを飲む喉元を見つめながら言った。



(間接キス…)



そんな何回もやっていることにいまだにドキドキしながら。



って俺は女子かよ…





「本当に今日何の日かわかんないの?」




コトッと机にコーラを置く。




それと同時に俺はベットから立ち上がり、ドアに向かって歩いた。




ドアノブを握ったところで振り返らずに言葉を発する。




「さぁ。それより愛しの彼氏んとこ行けば?わざわざ彼氏との予定キャンセルするような重大な出来事でもないだろ」




「…っ…!」





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