ただ君だけを。



「って!」



ドアノブを捻った瞬間、後頭部に鈍い痛みが走った。




「なにすん…」




「バカ!夏輝なんてもう知んないから!」




痛みに涙を浮かべて振り返れば、目を真っ赤にして涙を浮かべて体を震わせる陽歌が。




「ちょ…陽歌!」




「いいよ、もう!秋人のとこ行ってくるし!」




「え?は、るか…っ」



追いかけたときにはもう遅かった。




陽歌はもう来た場所から帰った後。




「はぁー…」




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