ただ君だけを。
その愛しい声に嫌いといってもらえたなら。




俺は諦める決心がつくだろう。





中途半端に思わせぶりな態度とられて、泣く生活が嫌なだけ。






諦めるといっても、君を嫌いになるわけじゃない。




付き合うことを諦めるだけ。





希望は、とっくの昔に置いてきたはずだった。




でも、ほんの少しの希望と期待の欠片が俺の心の中に残っていて。



月日が経っていくにつれ、それはどんどん大きくなってしまった。


俺にはそれをどうしようもできなくて。




……やがてそれは俺全体を蝕んでいった。




俺のバカみたいに単純な心を動かすことが出来るのは君だけだから。





『好き』と言うなら『嫌い』と言って。





お願いだから。










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