お兄ちゃんと最後の時間【完】
後ろを振り向くとそこにはお兄ちゃんを
連れて行ったお父さんがいた。


「お父さん?」


「実は――翔太が死んだんだ」



え?お兄ちゃんが死んだって?

ないないないっ。あり得ないから。


だってお兄ちゃんは私を迎えに来るんだよ?



「お父さん、冗談やめよ?」

「真面目にだ。今日通夜がある。」




通夜?誰の?



私はその時は理解出来なかった。


お兄ちゃんの死を―――――――。
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