SPIRAL


「そうだね」

「では、解散っ!」


早川が大声で叫ぶと
桐島くんはうるさそうに耳をふさぎ、
さっさと教室から
出ていった。



「何だよ〜桐島〜照れちゃって」

「いや、照れてはないんじゃないかな」


すかさず南がツッコんだ。


「そうかな?
じゃ俺も抜けますね〜

また明日ね。
ばいちゃ」


早川が微笑みながら
手を振った。

その顔にどきんとしてしまう。


「ま、また明日…」


私はぎこちなく
返した。




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