SPIRAL





「留莉〜、これからどっかよらない?

化粧品欲しいんだよね〜」
箒を用具入れにしまっていると
南が声をかけた。

「あー…」


今日はあまり気分が乗らなかった。

だからぎこちない作り笑いを浮かべて

「ごっめん、また今度ね」

と言った。

すると南は
肩を落とし
元気なさ気で


「分かったぁ〜」


と言って
教室を出ていった。




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