文実委員になったから
「よーし。当日の役割がこれで決まりな!じゃあ、次はおおまかに教室のレイアウト決めるぞー」
こんな感じがいい、こんな雰囲気にしたいなど、様々な意見がみんなから次々と上がってくる。それを私は黒板に書き出していき、そこから選んだ。
雰囲気としては、一応執事とメイドがいるので洋風なおしゃれな感じで、でも可愛らしいポップなところを随所に入れたような教室にするらしい。まあ、お金も決められた分しかないし、そんなたいしたデザインにはできないと思うけど、可能な範囲で頑張ろうということで決まった。
「普通に教室の机と椅子を使うよりも、可愛いテーブルクロスとかつけておしゃれにするといいですよね」
「おー、それナイスアイデア!採用な」
ふと口にした私の言葉も聞き逃さず、相沢くんが優しく笑ってさっとメモをとる。
自然と意見が言えるようになった自分と、相沢くんに褒めてもらえたことが嬉しくて、思わず私も笑顔になった。
「じゃあ、夏休み前に決めた美術係と衣装係に分かれてー。美術係は、さっき決めた教室のレイアウトをもとにテーブルの配置やデザインを考えてくれ。衣装係は、当日メイドと執事が着る服のデザインを話し合って決めといて」