文実委員になったから



「あ、そろそろあたし達戻らなきゃじゃない?」


たこ焼きを食べ終わると、ちょうど私たちのグループが当番の時間になった。


相沢くんは、まだもう少し抜けられそうにないみたいだったので、私たちは先に教室へ戻ることにした。




「うわぁ、今日もすごいね」


1日目に引き続き、2日目も大盛況なチェンジ喫茶。今日は一般のお客さんも来ているからさらに混んでいるような気がする。


アキちゃんは昨日と同じですでに執事服を着ていたので、軽く髪を整えるとすぐに店番に入った。


「いらっしゃいませー!チェンジ喫茶・リトルリバーへようこそー!」


すごい、アキちゃん元気いっぱいだ。


気持ちのいいくらい大きな声で接客している。私には出来ない事だから素直に尊敬してしまう。


私も頑張らなきゃ、と動き出そうとした時、グループの一人の子が私に言った。


「桜さん。怪我してるんだから今日はゆっくりしてていいよ」


「えっ、でも」


すると、昨日当番を代わった子がやってきて、相槌を打ちながら言った。


「そうそう。元はといえば私が当番代わってもらったのが原因だったわけだし、今日は私が桜さんの代わりするから!」



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