文実委員になったから




なんてこと、まだ知り合って間もない相手に、人見知りの私が言えるはずもなく。



「やっぱ外は暑いねー!」



お店からすぐ近くの広い公園に連れてこられてしまった。


柏木くんが買ってくれたアイスを頬張りながら、木陰のベンチに座る。


目の前の噴水で、小さな子供たちが水浴びをしているのを見て、夏だな、なんてすごく普通なことを思った。


「あー、暑ぃー」


「そうですね……」


会話が……続かない。


やっぱり相沢くん以外の男の子とは、まだうまく話せない。


ああ……二人きりなんて苦痛すぎる状況だ……!


っていうか、柏木くんは何で公園なんかに寄りたかったんだろう。


うちの学校は全教室冷暖房完備だから、外にいるより断然いいはずなのに。



「何でこんなとこに来たのか、気になる?」



心を読まれたかのタイミングで言われたので、食べてたアイスを吹き出しそうになってしまった。



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