お空に浮かんで
「お父さん?どうしたの?」
「ショウ、お母さんは、迷子になって泣いている訳じゃないんだよ」

ショウのお父さんは、眉毛を八の字にして、言いました。

「それじゃ、どうしたのかな?」
「きっと、ショウとお父さんの顔が見たくて、涙を流してるんだよ」
「そうなんだぁ」

ショウはにっこりして、お父さんの服の袖を掴みました。

「だったら、お外に行こうよ!お父さんと僕の顔をみたら、きっとお母さん喜ぶよ」

ショウのお父さんは戸惑いました。
でも、ショウのにこにこしている顔を見ると、お父さんもにっこり。

「そうだな。じゃあ、長靴をはいて、お外に出ようか」

ショウは、やったー!、と言って喜び、玄関へと急ぎました。
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