お空に浮かんで
雨はまだ、ざぁざぁ降っています。
傘にパラパラっと音がします。
そんな時、ショウがあるものを見つけました。

「あ、お父さん、猫がいるよ!」

ショウが指を指したのは、雨に濡れた白い子猫でした。雨に濡れたせいで、毛がぺったんこです。

「本当だ。捨て猫、かな?」
「ね、お父さん、この猫うちで飼わない?」

ショウはドキドキして聞きましたが、お父さんはすぐに

「だめだ」

と、言いました。

「その猫が死んだら、ショウ悲しむだろ」
「死なないように世話するから!」
「…ショウ、生きてる物はいつか必ず死んじゃうんだよ…?」

ショウのお父さんは、涙目で、ショウに言いました。

「うちで前飼ってた犬だって、死んじゃっただろう、その時ショウ泣いたじゃないか」
「だって…」

ショウは今にも泣きそうになります。
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