お空に浮かんで
しかし、覚悟を決めたように、お父さんは口を開きました。

「いいや、お母さんは一年間お空に旅行に行ってるんだよ」

ショウが今度黙り込みます。

「お父さんがこんな顔じゃだめだよな…」
「本当に…死んでない?」
「あぁ、だから今日会いに行くんだろう?お母さんがみたら、きっと空も明るくなって、お母さんは笑ってるさ」

ショウは目の端にあった涙を拭き取り、笑顔を作りました。

「そっか、じゃ、早く行こうよ!」
「そうだな」

ショウはお父さんの声を聞くと、子猫に向かって、ばいばい、と手を振りました。
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