お空に浮かんで
あたり一面、薄暗い緑色が埋め尽くしていました。
木々ばかりです。

「もう少しで頂上だぞ、ショウ、頑張れ頑張れ!」

ショウのお父さんがショウを応援していると、だんだん薄日がさしてきました。
雨が小降りになり、まるで太陽のシャワーです。
いままで傘にあたって音をだしていたのに、今では音が鳴っていません。

「あれ?お父さん、雨止んだのかな?」
「今は霧雨になってるみたいだな」
「キリサメ?って何?」
「雨が弱くなった事だよ。霧みたいになったのさ。さぁ、お母さんがショウの事待ってるんだ、早く行こう」
「うん!」

ショウは青い傘をさしたまま、急いで上にかけ上がりました。
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