シーソーゲーム
どうせなら、交際を希望してたんだけどなあ。

「わ…わかり、ました…」

しぼるように出てきた小さな声。

「本当!?」

西園寺帝の目がキラキラになる。

あのこの人って、一応年上なんだよね?

何か、子供みたいなんだけど。

首を縦に振ると、
「やったー!」

ウサギのように飛びあがって喜んだ。

はあ…。

何か疲れる…。

「えっと…どうもすみませんでした」

未だに飛び跳ねる彼の横で、他の客に頭を下げるあたし。
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